HLDC院長手塚充樹のブログ

健康寿命延伸型歯科医院実現へ向けて

ビタミンDは顎の周りの筋肉も強くして噛めるお口を作る手助けになる。東京都港区新橋の予防歯科・口腔外科・矯正歯科 ヘルシーライフデンタルクリニック

 

どうも、歯科医師・歯学博士の手塚充樹です。今回はビタミンDとお口の筋力の関係について大変興味深った研究を紹介します!

体の方の筋力との関連や、アレルギー、風邪など何かと話題が上がることが多いビタミンDですが、お口の中の状態とも密接に関わっています。

引用元の論文

高齢者のビタミンD不足と口腔の筋力:義歯の安定性との関連性

高齢になると、体全体の筋力が衰えるだけでなく、口元の筋力低下も問題となります。特に、この口元の筋力は義歯(別名、入れ歯)の安定性にも関係していると言われています。

 

研究の方法

38歳から75歳までの完全無歯顎患者130人が調査対象となったそうです。その調査の目的は、ビタミンDのレベルがこれらの患者の健康状態にどのような影響を及ぼすかを理解することだったとのこと。

この研究で選ばれた130人は、男性71.5%、女性28.5%、平均年齢60.62±6.94歳の患者だったそうです。研究の焦点は、ビタミンDの状態(S Vit D)と筋肉の厚さおよび活動性との関係を示すことです。

 

この研究の中で用いられているような、咬むための筋肉の筋力を測れる筋電図は当院でも測定できます。

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筋電図測定は、顎関節症などの病名がつけば保険診療で測定が可能です。

 

筋電図測定が有効なパターン

1.顎関節症がつらい

2.かみしめ癖がある

3.かぶせ物が壊れたり詰め物が外れやすい

4.口の機能が落ちてきていて、咬んでいると疲れる

 

こちらの咬筋の筋電図測定検査については、咬む力が強すぎる場合、もしくは弱すぎる場合に応じてそれぞれ対応方法があります。

今回の論文のように義歯を入れた方の機能を測るという意味でも有効ですね。

 

その他の研究にあたっての対象の選出条件


参加した方々全員が、顎関節症診断基準(DC/TMD)に基づき顎関節症の評価を受けたとあります。これは、病状の評価を正確に行い、調査対象として適切な人物を選ぶための基準となったそうです。
具体的な適格条件としては、症状がなく、無歯顎状態が1年以内で、顎関節症の診断から1年以内の方々が対象だったとのこと。また、歯槽骨隆起が高く新義歯を装用している方々も対象となったそうです。
また、全身疾患のある方々、薬物アレルギーのある方々、免疫薬物療法を受けている方々、虚弱体質で筋力が低下している可能性のある方々、筋ジストロフィーの可能性がある方々、外傷や歯周病で歯を失った方々などは、調査から除外されたとされています。

要するに、調査の結果に影響を及ぼすと考えられる病気を持っている方は研究対象から除外したということですね!

選ばれた全ての患者がビタミンDレベルの評価を受け、その結果に基づいて分類されたとあります。ビタミンDが十分な患者は対照群とされ、ビタミンDが不足している患者は治療群とされたそうです。
この研究は、ビタミンDの役割について深く理解するための新たな道を開くもので、特に全身の健康状態と口腔の健康状態の間の関連性に焦点を当てているとされています。

まさに全身と口腔のつながりですね。

 

研究結果

研究結果のまとめです。

1.ビタミンDの服用により、血中ビタミンDの平均値は有意な増加がみられた。

2.ビタミンDの服用から3ヵ月後と6ヵ月後には、重度の血中ビタミンD不足患者は認められず、血中ビタミンD不足の患者数は大幅に減少した。

3.血中ビタミンDレベルと筋肉の厚さおよび活動量との間には、時点によってさまざまな相関関係が認められた。

男性と女性では、レベル0とレベル6でS Vit Dの平均値が異なっていた。レベル0では統計的に有意な差が認められたが、レベル6では有意な差は認められなかった。

4.研究スタート時点においては、患者の職業がビタミンD値に有意な影響を与えた。

5.比較を行ったところ、3つの変数(血中ビタミンD、筋厚、筋活動)のすべてのレベルで有意差が観察された。

6.ビタミンD欠乏患者にビタミンDサプリメントを投与したところ、筋活動に改善がみられ、義歯の保持力にも改善が認められた。

 

結論

これらの知見は、ビタミンD欠乏患者におけるビタミンDサプリメント潜在的な利点と、筋肉の健康と義歯の保持への影響を強調するものである。

 


食生活とビタミンDの重要性


咀嚼力(食べ物を噛む力)が弱まると、食事内容に制約が出てきます。糖質、脂質、タンパク質といったエネルギー源主体の食生活が増え、微量栄養素(ビタミンやミネラルなど)が次第に不足してしまいます。これにより、細胞の働きに支障が生じ、徐々に老化や代謝障害による病気が現れる可能性があります。また、健康意識や活力の低下にもつながる可能性があります。


ビタミンD不足は誰にでも起こり得る


先日引用した研究によれば、ビタミンD不足という問題は、年齢や性別、好きな食べ物に関わらず、誰にでも起こり得ることが明らかになりました。しかし、職業や日照時間、住んでいる場所(都会か田舎か)などは、ビタミンDの濃度に影響を及ぼすとのことです。


ビタミンD不足の現状とその対策


一方で、心配なことに、この研究によれば、ビタミンDが十分に摂れている人はわずか2.3%しかいなかったという結果が出ています。この問題は、時に「栄養パンデミック」とも表現されます。しかし、希望を持つべきデータもあります。ビタミンD補給療法を3ヶ月行った結果、大多数の人(正確には62.3%)が十分なビタミンDを体内に確保できるようになったという報告があります。


ビタミンD摂取による筋力改善


さらに、ビタミンD摂取により、咀嚼に必要な筋肉、いわゆる咀嚼筋(特に顎周辺の筋肉)の厚みと活動が改善されたとの結果が示されました。つまり、ビタミンDの摂取だけで筋トレの効果が得られるということです。
食事のバリエーションと全身の筋力
咬む力が回復すると、食べられる食材のバリエーションも増えるでしょう。そして、ビタミンDが全身の筋肉量を維持する助けになるとすれば、筋肉量の減少に伴う体の虚弱状態(サルコペニアなど)の改善や運動機能の向上も期待できます。


ビタミンD療法の推奨


ビタミンD欠乏症がいかに広く、どれほど深刻な影響を及ぼしているかを考慮すると、研究者たちは歯のない高齢者の栄養介入としてビタミンD療法を強く推奨しています。

 

ビタミンDの不足はどうやって調べる?

ビタミンDはビタミンの中でも唯一、血液検査で過不足がわかりやすいビタミンです。

血液検査をおこなえばすぐに血中濃度で判断ができますよ。当院でも測定ができますのでご希望があればお気軽にお問い合わせください。

 

食材では摂りきれないものにも焦点を当てて健康で長く過ごすサポート

患者さんに対しては、何を食べるべきかだけでなく、ビタミンDについても考慮することが大切です。私たちは来院された方々の健康状態の向上をサポートしたいと考えています。

 

引用元

 

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院長 手塚 充樹 歯科医師 歯学博士(口腔内科学専攻)

口の中のデータを全身の観点で解釈する専門家・探求家。 口腔内科学や歯周医学や分子整合栄養医学などの観点から、再発を抑える精密な歯科治療を推奨している。 診療分野は、口腔外科領域の治療、歯周組織再生療法、歯周外科、インプラント、ダイレクトボンディング、セラミック治療、根管治療など幅広く対応している。

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ヘルシーライフデンタルクリニック 〒105-0004 東京都港区新橋1-17-2ダイワロイネットホテル新橋B1F 「口から未来を明るく、美しく」

 

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「経済財政運営と改革の基本方針2023」(骨太の方針)が発表になって歯科医師はどう動く?東京都港区新橋の予防歯科 ヘルシーライフデンタルクリニック

「経済財政運営と改革の基本方針2023」(骨太の方針)とは??

日本の経済政策を決める重要な決定であるとされています。

 

骨太の方針とは?

基本策を諮問会議で、具体策を財務省で決めることから、骨や軸がしっかりしている様を名前に込めたとされる。

                          wikipediaより引用

 

「経済財政運営と改革の基本方針2023」(骨太の方針)が発表になりました。

以下、歯科医療に関わる部分を抜粋してみました。

2023年政府の骨太の方針より抜粋

健康寿命を延伸し、高齢者の労働参加を拡大するためにも、健康づくり・予防・重症化 予防を強化し、デジタル技術を活用したヘルスケアイノベーションの推進やデジタルヘル スを含めた医療分野のスタートアップへの伴走支援などの環境整備に取り組むとともに、 第3期データヘルス計画を見据え、エビデンスに基づく保健事業255を推進する。リハビリ テーション、栄養管理及び口腔管理の連携・推進を図る。全身の健康と口腔の健康に関す る科学的根拠の集積・活用と国民への適切な情報提供、生涯を通じた歯科健診(いわゆる 国民皆歯科健診)に向けた取組の推進、オーラルフレイル対策・疾病の重症化予防につな がる歯科専門職による口腔健康管理の充実、歯科医療機関・医科歯科連携を始めとする関 係職種間・関係機関間の連携、歯科衛生士・歯科技工士等の人材確保の必要性を踏まえた 対応、歯科技工を含む歯科領域におけるICTの活用を推進し、歯科保健医療提供体制の 構築と強化に取り組む。また、市場価格に左右されない歯科用材料の導入を推進する。計 画256に基づき、がんの早期発見・早期治療のためのリスクに応じたがん検診の実施や適切 な時機でのがん遺伝子パネル検査の実施、小児がん等に係る治療薬へのアクセス改善など のがん対策及び循環器病対策を推進する。また、難聴対策、難病対策、移植医療対策257、 慢性腎臓病対策、アレルギー疾患対策、メンタルヘルス対策、栄養対策等を着実に推進す る。

 

歯科の注目度は依然として高い状態を維持

この新たな骨太の方針が示す通り、歯科医療がこれまで以上に国から注目され、国民皆歯科検診を推進する方向に動いています。
さらに、デジタルヘルスも重視されていて、ウェラブルデバイスなどを用いた健康管理が期待されています。ICT(情報通信技術)の活用も進められており、歯科医療機関がこれらのテクノロジーを使いこなすことは今後の大きな課題となるでしょう。

 

 

ウェラブルデバイスにかける期待

私自身もウェラブルデバイスとして、腕時計タイプのものを着用していますが、睡眠時間や運動の記録の目安として多いに重宝しています。

 

私の個人的な願いとしては、ウェラブルデバイスが口腔の健康状態も察知してくれたらすごく良いのになと感じています。なぜなら、口腔の健康状態の悪化は自覚症状に乏しく、なかなか気づかないためです。日本には、歯ぐきに何らかの問題を抱えていても歯科医院を受診していない人口が少なくとも数千万人はいると推定されています。

 

自覚しにくいものをわかりやすくする意味では、ウェラブルデバイスみたいなものの活躍は必須かもしれないですね。

 

その一方で、口腔の健康状態が全身の健康状態と密接に関わっていることが科学的にはどんどん証明されてきています。

 

「国民皆歯科検診」みたいな半ば強制的とも印象付けられるようなものに対する反発の声をSNS上で見かけることもありますが、口腔環境を良くしておく「意識」は重要です。

 

 

過去から続いている保険診療適応の材料では、材料費の高騰が急に生じたり、安定しなくなってきた。

金属の価格高騰により患者の負担が増えている現状を踏まえ、国は市場価格に左右されない歯科用材料の導入を推進するとの指針を示しています。これはまさに時宜にかなった方針と言えるでしょう。経済や世界情勢により変動する材料価格に左右されないため、安定的な歯科医療提供が可能となります。

 

私の願いを言えば、歯の保存のために最大限活用できるセラミックのような素材が適応されればそれはすごい改革だと思います。

 

私の診療経験からは、歯の保存が難しいときも、歯の根管治療とセラミックによるかぶせ物の治療でかなり長持ちさせられるケースもあることを実感しています。

 

その内容については私のYoutube動画でも紹介しています。


www.youtube.com

 

 


www.youtube.com

 

 

興味深いのは高齢者の労働参加を拡大する目的があると記されていること

そして、何より興味深いのは、「高齢者の労働参加を拡大するため」という目的が述べられている点です。高齢者の口腔健康が、労働力の維持に直接寄与するという認識は新しい視点であり、歯科医療の重要性を更に高めています。

 

昨今の日本の高齢化事情や、人口減少事情は世界的にもトップクラスに早いタイミングで直面している問題です。

 

人口減少が起きている一方で、今後100歳以上まで生きる方、いわゆる「百寿者」の数も増えていくと予想される中、健康状態が良好な方は働けるまで働けるように労働参加を促す動きがあるようです。

 

このように新たな骨太の方針は、歯科医療に新たな展望と課題を提示しています。

歯科医師としては、これらの政策方針を踏まえた上で、新たな取り組みを進めていく必要があると感じています。来院される方々に対しても、これらの新たな動きを説明し、より良い歯科医療を提供していくことを考えています。


以上、新たな骨太の方針の発表から見える歯科医療の新たな動きについて解説しました。これからの歯科医療の進化に、私たち歯科医師としても期待と挑戦の気持ちで臨んでいきたいと思います。

 

 

健康は健口から

まとめると口の健康は体の状態を健康に保つことに重要ですので、なにかお困りなことがあればお気軽にお問い合わせくださいね。

 

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院長 手塚 充樹 歯科医師 歯学博士(口腔内科学専攻)

口の中のデータを全身の観点で解釈する専門家・探求家。 口腔内科学や歯周医学や分子整合栄養医学などの観点から、再発を抑える精密な歯科治療を推奨している。 診療分野は、口腔外科領域の治療、歯周組織再生療法、歯周外科、インプラント、ダイレクトボンディング、セラミック治療、根管治療など幅広く対応している。

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ヘルシーライフデンタルクリニック 〒105-0004 東京都港区新橋1-17-2ダイワロイネットホテル新橋B1F 「口から未来を明るく、美しく」

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当院でお勧めしている歯ブラシ

噛むことで健康に!タンパク質の摂取・消化吸収・代謝について

なぜ口の中を健康にしておくことが体の健康に繋がる?

 

どうも、歯科医医師・歯学博士の手塚充樹と申します。よろしくお願いいたします。

今回のブログは、なぜ口の中を健康にしておくことが体の健康に繋がるのかを、歯科医師・歯学博士の立場からご説明します。

健康寿命延伸研究会 KJEKという勉強会をやっておりまして、一般の方にも健康寿命延伸や健康関連、お口関連の情報を提供していきたく、イベントやセミナーなども企画していく予定ですので、良ければLINE公式アカウントなどチェックしてみてください。

 

健康寿命延伸研究会 公式アカウント | LINE Official Account

 

 

 

 

噛むことがどうやって健康にかかわっている?

 

 

今日は噛むことについてお話をしたいと思います。

歯がたくさんあることは大事なことだというのは、皆さんご存じだと思います。歯がないことは健康にも悪いことだというのは、判ってくださっていると思います。

では歯がなくなることによるデメリットは栄養面ではどんなことでしょう?

 

今回のブログの内容を音声で聴いた方が楽だ、という方はこちらからどうぞ↓

 

 

 

 

 

噛むことをタンパク質の代謝の観点から。噛める食べ物?噛めない食べ物?

 

噛むことがどれだけ体の健康に関わっているかということを、まずはタンパク質の代謝から説明したいと思います。

人は歯がない状態とある状態で、無意識、もしくは意識して、徐々に噛み応えがあるものを避けてしまう傾向があります。

たとえば噛み応えがあるものでいうと、噛み切りにくいお肉、魚、ピーナッツ、ナッツ類、海藻類、生野菜とか。非常にミネラル、ビタミン、あとはタンパク質。

 

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やはりタンパク質は肉や魚に多く含まれます。噛まないと、細かく分解しないと、なかなか体に吸収できないものが多いんです。

なので工夫して食べるなどしない限り、だいたいの方は空腹感を満たすため、外食が中心だとお米やうどんなど、食べやすいものが主体になりがちです。

これが糖質、これがタンパク質、これが脂質、と考えながら食事をしてらっしゃる方はあまり多くないと思います。

なので余計に、エネルギーとして腹持ちが良いし蓄えられるということで、うどんを選んだりされると思います。好みでカレーライスが好きで、カレーが食べやすいからカレーを食べる、となっていきます。

ほとんどの方は「あまりタンパク質が入ってないな」とか考えながら食べていないと思うんです。

 

各栄養素の役割を考えないで食べ物を選ぶ前提の元に立つのであれば、やはり歯を綺麗に残しておくことが大事です。

無意識でも、噛み応えがあるものも食べるようになるからです。たまにステーキ屋さんにも足を運ぶようになると思います。徐々に食べれないものが増えてくることがないので、そういう意味でも歯は大事なんです。

 

ヒトのエネルギー源は?

 

人間は、糖質、タンパク質、脂質、全部エネルギーの元にできます。

なぜそれを意識しなければいけないのか。

実は体はタンパク質をアミノ酸に分解して体の中にプールしているんです。体には「アミノ酸プール」という概念があって、その貯金の中から、新しくタンパク質を作る。たとえばウィルスに対する免疫のために必要なタンパク質だったり、筋肉を作るためのタンパク質だったり。タンパク質が足りなくなると、そういった有益なタンパク質を作るために自分の筋肉などを壊してなんとか原料を得ようとする。ここで、日ごろからタンパク質を摂取し消化吸収・代謝できている方と違いが大きく出るんです。

 

 

サルコペニアという筋肉が減少する状態とは?

 

タンパク質が食べれていて、食べ物からしっかり供給が入ってくれば異常なことは起きません。足りないと、自分の筋肉を壊してアミノ酸に分解し、それをエネルギーの代謝、人間のガソリンを燃やすのに使ってしまったりします。

たとえば糖尿病が非常に進行してくると、筋肉が痩せてきてしまう。糖尿病というと自己管理ができていなくて太っている方を想像されるかもしれませんが、逆に痩せてきてしまう現象が起きたりします。それが結果的にはサルコペニアといって、筋肉量が少なくなって、高齢者になったときに虚弱体質みたいになってしまうことが今問題視されています。

 

歯がないこととタンパク質の関係?

 

その源流というか、食事選びでだんだん無意識にタンパク質が減ってしまう原因のひとつは、「歯がないこと」になってしまいます。しっかりした歯と噛める状態を作っておくこと。タンパク質の代謝が低下することで、筋肉が最終的には痩せてくる方向にも行くということです。

 

あとはタンパク質が、精神を司っている神経伝達物質セロトニンメラトニン、寝るために必要なホルモン、精神を安定させるためのホルモンを作る原料になっています。人間はそれを原料にして、ビタミンやミネラルを使って、寝るためのホルモン等を作っているんです。

肉や魚が食べられなくなったところで、圧倒的タンパク質の摂取量が減ってしまうことになりかねません。精神的にも低タンパクが不安定を引き起こしてしまうこともあります。うつ症状などが出てきやすくなったり、眠りの質が低下してしまったりすることがあります。

 

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なのでやっぱり、サプリメントなどを賢く選ぶことも場合によっては有効なんですが、「基本は食事から」というのが大原則です。しかしながら、基本は食事からとか食事はバランスよくとかいわれても、何を食べれば良いのか、ということはいまいちピンとこないこともありますよね。

 

 

噛み応えがあるものは栄養価が豊富なことが多い

 

ひとつ今日はタンパク質ということ、噛み応えのあるものにタンパク質が多い。もしくはミネラルやビタミンが含まれていることが多い。そういうことをまず知って頂いて。

人生100年時代なんて言われています。すごく長く感じる方もいらっしゃるんじゃないでしょうか。その間ずっと元気で生きていくのと同時に、楽しく食事ができるためには、やはりたまには肉も食べたいでしょうし、焼肉やステーキも食べたいでしょう。他にも噛み応えがある美味しいものはたくさんあると思います。

食感を楽しむこと、食事の内容を楽しむことが、結局は栄養バランスも整うことに繋がるので「バランスの良い食事を心がけましょう」という漠然とした言葉がいろんなところで言われていると思います。

 

ひとつ今日覚えて頂きたいのは、タンパク質の摂取が減ってくると、筋肉も痩せてきたり、弱い体になっていくことがあり、精神的にも弱い状態になりがちです。タンパク質がすべてではないんですが、ひとつ、歯がないことによってタンパク質と糖分のバランスの乱れが引き起こされることも多いので、良ければ参考にしてほしいと思います。

 

あなたの噛める能力を判定する検査とは?

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グルコセンサーGS-Ⅱという糖分を測定する機器

ちなみに最近保険診療で、「歯がなくなってしまった方がどれくらい噛めているのか」という検査が、グミを噛んでどれだけグミを噛み砕けているかを測る検査が、歯科の分野で出始めています。

すでに歯を失ってしまった方も、入れ歯が合っていない状態でグミの検査をして、良い入れ歯、合っている入れ歯を作ってみて、その入れ歯が入ったときにもう1回同じグミを噛んでみて、どれだけ切り刻めているのかをドクターと患者さんで理解して、お食事の内容も相談しながら決めていくことが、お体の健康を守ることに繋がります。

「すでに歯がないんだけどどうしよう」と思っている方がいらっしゃれば、そうやって測ることができるようになっているので参考にしてみてください。

 

 

健康寿命延伸研究会 KJEKの今後の活動

今回の噛むことについては僕も非常に大事だと思っているので、このグミの検査を活用したような一般の方向けのイベントとか、お料理を作ることについてとか、どんな食材を食べるべきか、なんていう話もKJEKの勉強会発信でなにかできたらいいなと思っています。

そういったイベントなどに参加する、ご興味がおありだったり、もしくはご家族で興味関心がある方がいらっしゃれば、当研究会のLINE公式アカウントをおすすめ頂くと、通知がタイムラインなどに表示していくと思います。

もし直接受け取りたいという方はチャット等、もしくはスタンプ等を送って頂ければ直接紐づけることができます。ダイレクトなお問い合わせややり取りも可能になりますので、無料なのでぜひ登録してみてください。

 

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今日のブログを音声で聴きたい方はコチラ↓

 

 

 

 

 

 

手塚 充樹の活動内容

 

lit.link

 

ビタミンDの大事さが伝わらない日本

健康効果が次々に見つかるビタミンDについて

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どうも歯科医師・歯学博士の手塚充樹です。

東京都港区新橋の歯科 ヘルシーライフデンタルクリニックの院長をやっております。

健康寿命延伸研究会 KJEKを主催して、日々口腔の健康と全身の健康を繋げるため、医療従事者や関心が高い方とつながりをもっています。

分子栄養学・分子整合栄養医学などを学んでいるため、全身の健康に関与する栄養素についてブログに記載しています。

 

ビタミンDがドイツやフランスでは冬のド定番ってホント?

ドイツでは、冬季うつを予防するために、日焼けサロンに入る方がいたり、寒い時期になると薬局の前面にずらりとビタミンDコーナーができるそうです。

また、フランスの友人から聞いた話ですが、冬に友人に会うと「今年はもうビタミンD飲んだ?」という挨拶が存在するほど皆さん意識をしているそうです。

今回のブログは、そのビタミンDについて少し記載したいと思います。

 

 

ビタミンDってなに?

ビタミンD2(エルゴカルシフェロール)、ビタミンD3(コレカルシフェロール)の総称とされています。

主に、植物にはビタミンD2が存在していて、動物にはビタミンD3が存在しています。

過去から、ビタミンDは骨の代謝に深く関わるといわれており、カルシウムやリンの代謝のためにビタミンDの摂取が必須になります。

近年では、多くの方にビタミンD不足の傾向があり、小児が急に立てなくなったり歩行できなくなったりすることの原因が、ビタミンD不足の「くる病」という疾患だったという例もあったそうです。

 

ビタミンDが不足する理由は?

ビタミンDの摂取源は、食品やサプリメントから摂取されたものと、皮膚が紫外線を受けて、コレステロールから合成されるものがあります。

食材以外でビタミンDが不足する要因としては、日焼け止めの塗布や、日差しを過度に避ける生活、外出自粛により室内での生活により日光に当たらない生活、食生活の偏り、曇りや雨が多い地域の居住などの原因が考えれられます。

 

 

ビタミンDの効果は骨をつくることだけ?

 

ビタミンDの効果は、骨をつくることだけではありません。むしろもっと最近の私たちにとって大事な効果がたくさんあります。

 

そのため、「ビタミン」という昔の「補酵素」という、ちょっとあれば足りるお助けマン的な存在感ではなく、もっと重要な「ホルモン」と同義の働きをすることが分かっています。

 

では、ビタミンDにはどのような効果があるんでしょうか。

 

一つは免疫機能の調整です。免疫が過剰に暴れないようにしたり、時には免疫機能を活性化させることに関わったりしてバランスを取る役割をしています。

アレルギーとも深い関わりがあります。

 

その他、腸内環境を改善したりいろいろな効果が確認されているので、以下のリンクの音声でも紹介しています。

 

 

 

 健康寿命延伸研究会 KJEKについて

 

健康寿命延伸研究会 KJEKでは、医療従事者のメンバーを募集しています。

一般の方向けにもスタンドFMや、クラブハウストークなど音声で健康のことを伝える活動も行っています。

LINE公式アカウントにお友達になっていただくとセミナーや活動情報が提供されます。

ご不明な点等ございましたらLINEチャットからお気軽にお問い合わせください。

 

lin.ee

 

 

子供のむし歯を作らないようにするための食事法とは?

子供のむし歯を作らないようにするための食事法とは?

 

どうも歯科医師・歯学博士の手塚充樹と申します。

 

お子さんの虫歯が出来ないようにしたいと考えている若いパパママに向けて発信します。

 

 

子供にむし歯になってほしいと思う親はいない?

恐らく子供に虫歯になってほしいと思っている親はいないと思います。

 

むし歯になると歯科医院に連れて行かなきゃいけなくなったり、お子さんが治療の際に泣いてしまったり、色々嫌だと思うこともあるかもしれません。

 

 

良く噛むことはなぜよい?

 

第1に、よく噛むことというのがとても重要になります。

 

その理由は、むし歯にならないようにするためということだけではなく、体全体の健康を作るためにとても大事なことです。

 

唾液が出ることを促すことで、消化に必要な酵素が唾液から沢山食べ物とからみます。

 

唾液は、抗菌物質も含むので免疫にもとても大事です。

 

噛むことは唾液以外にも、脳にも良い刺激を与えます。

 

歯と骨は直接くっついているわけではなく、「歯根膜」という組織が間にあります。

 

この歯根膜のおかげで硬い物、柔らかい物、キャベツやパンなどの食感が違うものが脳でわかるようになっています。

 

この歯根膜には細い血管も通っていて、骨と歯の間にウォーターベッドのような恰好で存在しています。

 

血管が縮んだり開いたり、噛むことによる刺激が伝わります。

 

歯の周りを支えている骨は、「歯槽突起 しそうとっき」といって、突起状の骨です。

 

突起という名前がつくのは、歯の周りを支えるためだけに顎の骨から伸びてきているからです。

 

そのため、歯にあまりかみ合わせの力がかからなかったり、歯が抜けたりすると歯槽突起は徐々に吸収されていって骨が痩せてきます。

 

 

 

糖質の早食いはむし歯の発生だけでなく、ストレス、知能低下も?

 

お子さんは消化機能が未発達なうちはタンパク質の消化もあまりよくできなかったりするので、よく噛んだ方が良いですし、果物や野菜などから、糖質を摂取する機会が増えると思います。

 

そういったような、糖質を早食いしてしまうと、お子さんでも血糖値を急上昇させてしまうことに繋がりますので、血糖値の急降下を招き、精神的なストレスに繋がることもあります。

 

血糖値が急降下すると、体が踏ん張ってまた血糖値を正常なレベルまで押し上げる必要が出てくるためです。その際にコルチゾールやアドレナリンといったホルモンが分泌されます。

 

また、お子さんの口内炎ができやすいことに悩んでる親もいらっしゃるかもしれませんが、口内炎ができやすい原因のひとつに、ビタミンBの欠乏があります。

 

糖類を摂取するたびに、代謝するためにビタミンBを消費するので、あまり大量の糖質を摂りすぎると、ビタミンBが足りなくなって、口内炎ができやすくなる可能性があります。

 

先ほどお話したように、ただでさえタンパク質の摂取量はそんなに取れないので、大量のビタミンB群を取るようにするよりも、糖質の取り方をちゃんと考えてあげることでビタミンBの消費を抑えていくことが良いと思います。

 

例えば以下のような書籍もお勧めです↓

 

医師が教える子供の食事大全 | 櫻本 美輪子, 定 真理子 |本 | 通販 | Amazon

 

 

 

 

 

 

 

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あなたがむし歯になりやすく、疲れやすい理由

 

どうも歯科医師・歯学博士の手塚充樹です。

あなたがむし歯になりやすく、疲れやすい理由

 

 

 


あなたがむし歯になりやすくて疲れやすい理由

 

むし歯はなぜできている?

 

むし歯は、分かりやすく言えば歯が溶ける病気です。

 

むし歯になりやすい方が、ずっとむし歯になりやすい傾向があるのは、歯が溶けやすい状態が続いているからです。

 

 

むし歯ができやすい3つの理由

 

簡単に理由を三つほどあげてみました!

 

1.砂糖の摂りすぎ

 

2.砂糖が欲しくなってしまう体内環境になっている

 

3.胃酸の逆流など、口の中が酸性に偏りやすくなっている



この三つのどれもがお口の中を酸性にしやすい傾向です。

 

1.の「砂糖の摂りすぎ」については、例えばスポーツや運動を行うということで、良かれと思って、糖質が豊富なスポーツ飲料などをがぶがぶ飲んでしまっている人もいます。

 

もしくは大量の白米を摂取することが望ましいと考えて、朝昼晩とたっぷり糖質をとられている方もいらっしゃいます。

 

または、甘い炭酸の飲み物、カフェラテ、栄養ドリンクやアルコール飲料、間食、ドレッシングなどの調味料などから全てを足し算すると1日にかなりの量の砂糖を摂取してしまっている方もいらっしゃいます!



1.のような食生活を続けていると2.ような、より砂糖を摂取したくなる体内環境に近づいていきます。

 

自分も経験があったのですが、朝ご飯にしっかり白米と納豆と卵と味噌汁を食べた日でもお昼にはお腹がグーッと鳴って、またラーメンや定食などを食べて、夜にはまたお腹が空いてきてしまうという状態でした。

 

自分はこの食生活は良いことだと思って続けていたのですが、どんどん食欲は増してしまい、食べ過ぎな傾向が続いたりだるくなってきたり、イライラしやすくなったり、太ったりしてきました。

 

この原因の一つとして、ビタミンB群の不足とビタミンB群の大量消費も関係しています。




ビタミンB群って何をしてくれるもの?

 

ビタミンB群は私達の体の活力を養うためにあらゆるところで働いています。

 

よくニンニク注射と言って滋養強壮の効果を期待して注射を打つ方もいらっしゃるかもしれません。

 

このニンニク注射はニンニクが入っているわけではなく、ビタミンBの匂いがニンニクに似ているのでにんにく注射と名付けられています。




ビタミンBを消費してしまうとは、どういうこと?

 

実は三大栄養素といわれている糖質とタンパク質と脂質が身体の活力を養っているのですが、その中でも、糖質をエネルギーに変えていく際にビタミンB群を比較的多く必要とします

 

よくわが国で使われているフレーズ、「バランスが良い食生活」というのも、どんなものがバランスが良い食生活なのかということがわからないという声もよく聞きますよね。

 

一つは糖質の量とビタミンB群のバランスも整えていくことが大事だと思います。

 

糖質の量が多過ぎるとビタミンBが足りなくなるということを覚えておいていただきたいです。

 

ちなみにビタミンBの消費が激しすぎると、脚気と言って人が死亡する状態にまで発展します。



疲れやすいこととは、どんな関係がある?

 

さまざまな要因があるのは間違いないのですが一つは眠りの質が低下してしまうということが挙げられます。

 

眠るために、よく美容の世界で成長ホルモンという言葉が使われますよね。

 

その眠るためのホルモンの一つに、メラトニンというものがあります。

 

メラトニンはタンパク質を原料にして、ビタミンB群などを使いながら作られます。

 

その他、詳細については動画でもご紹介していますのでよければご覧ください(^^)

 

 


あなたがむし歯になりやすくて疲れやすい理由

 

 

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老化≒病気 ~口・腸・脳が肝腎~ 東京都港区新橋歯科ヘルシーライフデンタルクリニック院長ブログ

こんにちは歯科医師 歯学博士(口腔内科学専攻)の手塚充樹です。

 

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老化は誰にでも起こるもの?

老化≒病気

今日は老化という現象が病気とかなり近いものだということが分かってきたということについてブログにしたいと思います。

 

 

老化って防げない、年々必ず起こる現象?

皆さんは老化と聞くと今までは必ず年々起こることで防ぎようのないものだと思って思いたのではないでしょうか?

実は最近老化現象というものが病気として認識できるようになってきているといわれています。

病気として捉えられるということは治すこと、病態の進行を遅らせたり止めるができるということを意味します。

老化現象というと、なんとなく、ヨボヨボになるイメージ、おじいちゃん、おばあちゃんになるイメージがあるかもしれませんね。

見た目だけではなくて、体の内面の老化が重要です。

成人したての若いころからも日々起こっています。

 

老化と生活習慣病

生活習慣病」という言葉は今や有名かもしれませんが、高血圧症や糖尿病、糖尿病による腎臓や目などへの障害、脂質代謝の異常などのことを指します。

 

これらの病気は、もっとひどい状態、アルツハイマー認知症心筋梗塞脳梗塞、アテローム動脈硬化症、下肢切断、骨折、寝たきり、失明などなどいわゆる人の健康寿命を短くしてしまうと考えられています。

この生活習慣病、老化現象と密接な関わりがあることから、老化を日々抑えていければ、結果的に人の健康寿命を延ばすことにもつながることが期待できます

 

世界の専門家や富裕層は今までの常識では聞いたこともないような物質を摂取している

今、世界の予防医療の専門家や、世界の富裕層の間では、一般的な予防に興味がない方が聞いたこともないような物質をサプリメントなどで摂取しています。

 

 

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腸内環境

腸内環境が悪くなるとは?

近年ではどうやら腸内環境の悪化や、腸の粘膜の荒れや腸内細菌の数や種類が少なくなって、バリエーションが乏しくなったり、腸の長さそのものが短くなってしまうことが問題視されています。

 

腸内環境が荒れていると、食事や飲みもの、栄養素全般から良いものだけではなくて悪いものまで身体に吸収してしまうことも知られており結果的に体内に炎症を起こしてしまったり、エネルギー代謝が悪くなるということがわかっています。

炎症が起きているとフリーラジカルというものが発生するので結果的に細胞がダメージを受けることで老化が促進されていきます。

ということで、腸内環境が老化の鍵と言われてきています。

 

 

”老化の鍵”である腸内環境と歯科医師の仕事の関わり

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腸 between 口

そこで、果たしてそこに歯科医師がどのように関わっていけば腸内環境を守り老化を遅らせることができるかということも、このブログで伝えていきたいです。

 

 

口・腸・脳が肝腎

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口・腸・脳が肝腎

腸より手前にある消化管は?

腸は確かにものすごく大事な消化器官であることは間違いはありません。

その手前にある消化管はなんでしょう?

実はお口の中も消化管の一つであり最も上流に存在している消化管は口です(厳密にいえば、人は目や鼻で食べ物を感知しただけでも消化活動を始めます)。

 

お口の中の細菌叢(マイクロバイオーム)

お口の中にも細菌叢(マイクロバイオーム)というものが存在していて細菌の総数は百億個以上といわれております。

お口の中にも、腸内環境と同様に善玉菌・日和見菌・悪玉菌という三種類の菌がいることが分かっています。

食生活や歯みがきの習慣などによって、菌のバランスが乱れて悪玉菌が増えると歯周病が発症したりすることが知られてきています。

さらに、お口の中に悪玉菌が増えることで、それらは食事と一緒に胃腸の方へ流れていきますので、お口から始まって悪玉菌が腸の中で定着してしまうということも分かってきており、その結果、腸だけではなく肝臓に炎症を起こしてしまうケースもあります

 

 

解毒に肝腎な臓器

肝心(肝腎)という言葉がありますが、肝臓や腎臓は解毒に対して働いている、非常に大事な臓器です。

肝臓に炎症が常に怒っていると解毒のプロセスも阻害されてしまいます。

 

食事の中に毒は含まれる?

毒といえば何を想像しますか?

昨今の現代人の食生活の中では、農薬や添加物などの微量な毒素が常に体の中に入ってくるので、解毒のプロセスはしっかり機能させておかないといけません。豆類に含まれるアフラトキシンというカビ毒なども今となっては名前を聞いたことがある方もいらっしゃるかもしれません。

 

解毒と言えば、サプリメントや点滴などで解毒をしていくやり方もありますが、そもそも炎症が取り除けていないとアプローチとしては弱いものになってしまうので、炎症を取ることは非常に大切です。

 

私は歯科医院の中でお口の中に炎症がある方の体の炎症まで測定していることがあるのですが、驚くことに、お口の中の炎症が体の炎症を引き起こしていることを強く疑う例が少なくありません。

 

その理由は、お口の中の炎症を抑えるために歯周病の治療などを行うことで全身の炎症が治まってきていることが確認されているからです。

 

 

口と腸どちらにも味覚がある

口と腸どちらにも味覚があるといわれてきています。

口に味覚があるのは当然ながら、腸にも味覚があるなんて信じられますか?

腸内には、糖と塩を一緒に取り込むチャンネルがあることが分かっています。

腸も栄養素を感じて取り込んでいるということで、生物学的な進化の過程で徐々に変化していって今に至ると考えられています。

 

腸が食欲を出すとなると脳も刺激される

腸が、「第二の脳」と称されることがあります。

腸が脳と考えられるほど、食欲や精神状態にまで関わっているからです。

脳がない生物はいるが、腸がない生物はいないといわれています。

腸があるということはどこかに口があるわけなので、口がない生物も非常に少ないのではないかと思いますが。

 

食生活の偏りによって、食欲が必要以上に増してしまったりすることもあるといわれています。

 

口・腸・脳が肝腎

今回のブログではお伝え出来なかった内容もありますが、なるべく簡単に、老化≒病気という話から、口と腸と脳と肝臓と腎臓などのつながりについて記しました。

次回をお楽しみに。

 

 

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