どうも、歯科医師の手塚 充樹です。
一般的ながんの診断や治療方法についてはある程度下記リンクに記載しているので詳しくはこちらをご覧ください。
がんの種類が細分化されつつある
オーダーメイドの治療法の提案へ
一般的にがんは上皮性(癌)と非上皮性(肉腫)の2種類に大別されています。
最近は、病名や病期分類が一緒だったとしても、「この人のこのがん細胞の特徴がこうだからこのようなアプローチで治療する」など、細分化された診断と治療計画立案が可能になってきています。
抗がん剤で治癒が期待できる悪性腫瘍もある
急性骨髄性白血病、急性リンパ性白血病、ホジキンリンパ腫、非ホジキンリンパ腫、胚細胞腫瘍、絨毛がんなど抗がん剤の治療によって治癒が期待できるものもあります。
抗がん剤は副作用の関係で悪者にされることもしばしばありますが、頼ることで治癒が期待できるものもあります。
抗がん剤で効果は期待できない悪性腫瘍もある
主に、肝がん、悪性黒色腫、甲状腺がんなどはなかなか抗がん剤では効果が期待できないといわれています。
抗がん剤は服用していることを隠さずに問診で伝えていただきたい
代謝拮抗剤として代表的な薬剤に、メソトレキセート(葉酸代謝拮抗剤)という薬があります。この薬は高濃度ビタミンC点滴との併用は禁忌となっています。
歯医者だから関係ないと判断せずに、薬の情報は必ず歯科医師にも提示してくださいね。
ほか、フルオロウラシル(ピリミジン拮抗剤)という薬は、副作用として下痢や骨髄抑制のほか、口内炎もあります。
近年登場した免疫チェックポイント阻害剤
オプジーボの名で世に広まっているのがこの免疫チェックポイント阻害剤です。
がん細胞はもともとその方の細胞ががん化しているわけなので、いわばその方の体の一部です。
賢いがん細胞はその事実を利用して、免疫を担当する細胞のパトロールをうまく逃れることができます。
普通、アレルギーや自己免疫疾患にならない限りは、自分で自分を痛めつけるようなことはしませんよね。
この、がん細胞が自分の免疫担当細胞から隠れるために利用している免疫チェックポイントという部分に作用する薬が登場しました。
免疫チェックポイント阻害剤の効果が腸内環境によって変化する
この免疫チェックポイント阻害剤ですが、腸内環境が違うことによって薬の効果が違うというデータが出ています。
フィーカリバクテリウム属やクロストリジウム属などの酪酸産生菌といわれる菌が多い方々のほうが無増悪生存期間が長かったが、バクテロイデス属が豊富な方ではその逆の結果が出たということです。
短鎖脂肪酸といって、酪酸や酢酸などが腸内で豊富に産生されているとよいと考えられているのですが、そのような酸を作ることができる菌がフィーカリバクテリウム属やクロストリジウム属といわれています。
先日は、医院のブログで、良い腸内環境が骨の形成を促進するという内容を記載しました。
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さらに、良い腸内環境が、薬の効果にも影響を及ぼすなんてすごいですね。
この免疫チェックポイント阻害剤というお薬はまさに、「免疫」に作用するお薬なので、免疫の要といわれいる腸内環境が整っていれば、免疫チェックポイント阻害剤の副作用である自己免疫反応的なことも適度に抑えてくれるということなんだと思います。
自分の腸内環境がどうなっているか、最近検査依頼を出したので、その結果が出たらまたご報告したいと思います。
今回も読んでいただきありがとうございます。
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ヒトは口から美しくなる、長く幸福な人生を支援する
手塚 充樹
歯科医師 博士(歯学)
ヘルシーライフデンタルクリニック 院長