どうも、歯科医師の手塚充樹です。
土用という言葉をご存知ですか
皆さんは「土用 どよう」という言葉を聞いたことがありますか。
土用の丑の日(どようのうしのひ)という響きから、「うなぎ」を想像される方もいらっしゃるのではないでしょうか。
実は、この土用というのは季節の変わり目にあり、夏だけではなく、四季に合わせて期間が18日間程度設けられているのをご存知でしたか。
先人の知恵で、季節の変わり目は体調を崩しやすいので旬のものを食したり栄養を補給することで体に元気をつけようとするのが目的だそうです。
古くからある先人の知恵はすごいなとつくづく感じます。
以下、2020年の土用の期間についてまとめました!
冬の土用
2020年1月18日(土)~2月3日(月)
2月4日(火)が立春
春の土用
2020年4月16日(木)~5月4日(月・祝)
5月5日(火)立夏
夏の土用
2020年 7月19日(日)夏の土用入り
7月21日(火)土用の丑の日
8月2日(日)二の丑
秋の土用
2020年10月20日(火)~11月6日(金)
11月7日(土)立秋
土用の期間にヘルシーライフデンタルクリニックで定期検診を。
季節の変わり目に風邪をひいて会社を休みがちだったり、家事をするのもおっくうになってしまったりしている方もいらっしゃるかと思います。
歯科における、歯周病治療においても、1度お口の中のバイオフィルムや歯石を除去し細菌叢を整えた後、4週間~3ヶ月間程度で、また細菌叢に変化が現れ始めると言われているので、多くの方に3~4ヶ月間程度の期間で定期検診をおすすめしています。
今まで、患者さんが意識しやすいだろうという理由で、「四季に1回」と説明していた時もありました。
土用という観点と組み合わせるとちょうど合っているなと感じます。
健康寿命延伸型歯科医院をうたっているヘルシーライフデンタルクリニックとしては、季節の変わり目に患者様の口腔内のクリーニング・除菌やバイオフィルム除去、炎症の除去を行うことで皆様の健康を支えられたら良いなと考えております。
土用のシーズン(季節の変わり目)にお口の中をお掃除する意義とは
口の中に炎症があったり歯周ポケット(病態的には潰瘍と同じもの)があると、容易に体内に菌が侵入し、血管の中で炎症を起こしたり、炎症によって立ち上る煙(炎症性のケミカルメディエーターなどと専門用語では言います)によって血糖値のコントロールをしにくくなり、高血糖な時間帯が増え、体の糖化反応を助長してしまい、その結果体の酸化反応や炎症を助長してしまうという悪いサイクルにはまることも示唆されています。
そのほか、免疫系に及ぼす影響も考えられ、疲れが溜まった時に、体の弱い部分に症状が出やすくなります。
口内炎や風邪などは体のサインかもしれませんね。
また、口の中に炎症や悪い菌が存在していることで唾液の質や量にも影響する可能性がありますし、風邪のひき始めは喉の痛みから始まることもありますよね。
口腔乾燥ものどのお風邪のきっかけを作ってしまう可能性があるので要注意です。
人によっては、季節の変わり目になると体調を崩しやすいだけではなく、いつも同じところの歯や歯ぐきが腫れたり痛みがでるという方もいらっしゃいますよね。
悪いものを取り除き、栄養素の補給で代謝の改善を
季節の変わり目に、体力や免疫が落ちると、普段は痛みも出さないような炎症が急性化したり、悪くなってしまうこともあります。
体を温めたり、冷やしたり、季節の旬の食材には季節に合った機能がある
今は1年を通して色んな種類の野菜が手に入ってしまうので、日本の都心部において「旬」というものが意識しにくく、体を冷やす野菜を冬に食べるようなことも私はあります。
本来は、冬には冬の野菜を食べることで体を温めたり免疫を高めることが理想的と考えます。
例えば、ビタミンCといえばレモンが想像される方が多いと思いますが、意外なことにレンコンはビタミンCの含有量も豊富で食物繊維もしっかり摂取できます。
しかしながら、なかなか都心部においてお手本のような食生活を続けることが難しい方もいらっしゃることと思います。
土用のシーズンに旬の食材や滋養強壮の食材を取り入れて生活するため、医療機関専用サプリメントや、栄養素の注射・点滴も効率的
私自身が約3年間、医療機関専用サプリメントや食生活の改善・週1~2回程度の運動によって、リバウンドしにくいダイエットに成功し、風邪をこじらせない体になれました。
通年通して根気よく服用を続けることで効果を実感しやすい内容ですが、そんなに服用する習慣を続けられない方もいらっしゃいますよね。
そのような方も、土用の期間に合わせて医療機関向けサプリメントで、ビタミンB複合体やビタミンC・ビタミンD、亜鉛、ビタミンA、マグネシウムなどを摂取することもおすすめします。
また、即効性を期待したい場合は、にんにく注射(ビタミンB群として、ビタミンB1・2・6などを摂取できるものがおすすめ)、ビタミン・ミネラルの複合点滴(レシピによってはマイヤーズカクテル点滴と呼ばれることがある、カルシウム、マグネシウム、ビタミンB群やCなどを含むもの)、グルタチオン点滴(デトックス、美白美肌効果があるので白玉点滴といわれている)などの栄養素補給方法もあります。
旬のもので元気がつくものと考えると土用の丑の日のうなぎを始め、割と高級な食材を摂取するイメージもあります。
ちなみに私は毎年土用の丑の日にうなぎは食べられていません(汗)
医療機関専用サプリメントでは、薬品基準でサプリメントの製造が行われています。
含まれている成分量の「表示」と本当にサプリメントに含まれる「成分量」の誤差が3%以内の中でコントロールされておりかつ高用量です。
一方、食品基準で作られる市販のサプリメントの場合は成分量の表示との誤差が20%許されていますので、商品による栄養素の量のバラツキは、医療機関専用サプリメントと比較すると大きくなります。
また、保存状態や形態(溶液になっているものかなど)によっては、効果的に栄養素を摂取できないことも懸念されます。
逆にカプセルの成分に問題があったり、添加物などの摂取、酸化されてしまった栄養素の摂取をしてしまう場合もありますので、私はサプリメントにおいては、品質が信用できるものを服用されることをおすすめします。
ビタミンBについて、サプリメントに含まれる量と食材の量との関係
例えばビタミンB群を例にとって考えてみると、食材に換算すると大量の栄養素がサプリメントに含まれることがわかります。
この資料から、患者さんにうなぎの蒲焼を133本食べることをおすすめしている訳ではありませんので悪しからず。
ではなぜ、大量の食材を摂取しなくても人間は生きていられるのか。
ビタミンB群というのは、B1~12、ベタインや核酸などたくさんの分子が組み合わさった時に吸収や代謝において効果を発揮するものです。
うなぎに関していえば、きっと、蒲焼の中に含まれるビタミンB群のバランスが良いのではないかと考えます。また、うなぎ屋さんで一緒に「肝吸い」と呼ばれることもあるかと思いますが、肝のお吸い物も食べれますよね。
うなぎの肝などからは核酸や脂溶性のビタミンが摂取できビタミンB群を効果的に働かせたり、免疫力向上に一役買っているのではないでしょうか。
また、ビタミンB群について「腸内細菌」の関与もあります。
整った腸内環境を獲得すると、重さにして約1~1.5kgは存在するという腸内細菌達がビタミンB群を合成してくれることもあります。
私は、上記のような代謝吸収についても配慮された成分の配合や天然素材の選別を行っている医療機関専用サプリメントを服用して効果が実感できているので、うなぎの蒲焼を食べに行けない方にはおすすめしたいです(笑)
口腔細菌叢を整え、腸内細菌叢を整え、自分自身にも良い栄養素をチャージする。
土用の期間に健康な体のメンテナンスを。
口腔内細菌叢や腸内細菌叢(腸内フローラ、マイクロバイオーム)についても、ヘルシーライフデンタルクリニックで調べることができるようになりましたが、なんと腸内細菌叢については糞便検査なのに、結果の欄に「口腔内細菌」の項目があります。
口腔内の菌が腸内まで流れ込み、便にも含まれることが明らかになっているわけです。
口腔細菌のケアが意外なことに(?)腸内環境においても影響を及ぼしています。
腸内の環境については、平素無害菌や善玉菌と呼ばれる菌を含め、色々な菌のバリエーションや量を増やすことが有効なのではと考えられています。
一方、口腔内においては、(現代の一般的な食生活・環境・習慣・歯科治療が続く以上は)悪玉菌の菌数を減らす歯周病治療・クリーニングも必要と考えます。
以上、お読みいただき誠にありがとうございます。
令和2年のスタートは健康を整える土用という期間について取り上げてみました。
ヘルシーライフデンタルクリニックも令和2年に入り、令和元年9月のオープンからの助走期間を終え、来院される方々へ寄与できる内容について現実的に行っていく所存でございます。
引き続きご愛顧のほどよろしくお願い申し上げます。
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「ヒトは口から美しくなる、長く幸福な人生を支援する」
手塚 充樹
Mitsuki Tezuka
歯科医師 博士(歯学)
D.M.D. Ph.D.
ヘルシーライフデンタルクリニック 院長
ヘルシーライフデンタルクリニック|新橋の歯科一般・口腔外科・小児歯科・矯正歯科 新橋駅日比谷出口より徒歩3分