HLDC院長手塚充樹のブログ

健康寿命延伸型歯科医院実現へ向けて

土用(どよう)の意味とは。季節の変わり目に定期検診。

どうも、歯科医師の手塚充樹です。

 

土用という言葉をご存知ですか

 

皆さんは「土用 どよう」という言葉を聞いたことがありますか。

 

土用の丑の日(どようのうしのひ)という響きから、「うなぎ」を想像される方もいらっしゃるのではないでしょうか。

 

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土用の丑の日といえばうなぎでしょうか

実は、この土用というのは季節の変わり目にあり、夏だけではなく、四季に合わせて期間が18日間程度設けられているのをご存知でしたか。

 

先人の知恵で、季節の変わり目は体調を崩しやすいので旬のものを食したり栄養を補給することで体に元気をつけようとするのが目的だそうです。

 

古くからある先人の知恵はすごいなとつくづく感じます。

 

以下、2020年の土用の期間についてまとめました!

 

冬の土用

2020年1月18日(土)~2月3日(月)

2月4日(火)が立春

 

春の土用

2020年4月16日(木)~5月4日(月・祝)

5月5日(火)立夏

 

夏の土用

2020年 7月19日(日)夏の土用入り

7月21日(火)土用の丑の日

8月2日(日)二の丑

 

秋の土用

2020年10月20日(火)~11月6日(金)

11月7日(土)立秋

 

土用の期間にヘルシーライフデンタルクリニックで定期検診を。

 

 季節の変わり目に風邪をひいて会社を休みがちだったり、家事をするのもおっくうになってしまったりしている方もいらっしゃるかと思います。

 

歯科における、歯周病治療においても、1度お口の中のバイオフィルムや歯石を除去し細菌叢を整えた後、4週間~3ヶ月間程度で、また細菌叢に変化が現れ始めると言われているので、多くの方に3~4ヶ月間程度の期間で定期検診をおすすめしています。

 

今まで、患者さんが意識しやすいだろうという理由で、「四季に1回」と説明していた時もありました。

 

土用という観点と組み合わせるとちょうど合っているなと感じます。

 

健康寿命延伸型歯科医院をうたっているヘルシーライフデンタルクリニックとしては、季節の変わり目に患者様の口腔内のクリーニング・除菌やバイオフィルム除去、炎症の除去を行うことで皆様の健康を支えられたら良いなと考えております。

 

土用のシーズン(季節の変わり目)にお口の中をお掃除する意義とは

 

口の中に炎症があったり歯周ポケット(病態的には潰瘍と同じもの)があると、容易に体内に菌が侵入し、血管の中で炎症を起こしたり、炎症によって立ち上る煙(炎症性のケミカルメディエーターなどと専門用語では言います)によって血糖値のコントロールをしにくくなり、高血糖な時間帯が増え、体の糖化反応を助長してしまい、その結果体の酸化反応や炎症を助長してしまうという悪いサイクルにはまることも示唆されています。

 

そのほか、免疫系に及ぼす影響も考えられ、疲れが溜まった時に、体の弱い部分に症状が出やすくなります。

 

口内炎や風邪などは体のサインかもしれませんね。

 

また、口の中に炎症や悪い菌が存在していることで唾液の質や量にも影響する可能性がありますし、風邪のひき始めは喉の痛みから始まることもありますよね。

口腔乾燥ものどのお風邪のきっかけを作ってしまう可能性があるので要注意です。

 

人によっては、季節の変わり目になると体調を崩しやすいだけではなく、いつも同じところの歯や歯ぐきが腫れたり痛みがでるという方もいらっしゃいますよね。

 

 

 悪いものを取り除き、栄養素の補給で代謝の改善を

 

季節の変わり目に、体力や免疫が落ちると、普段は痛みも出さないような炎症が急性化したり、悪くなってしまうこともあります。

 

体を温めたり、冷やしたり、季節の旬の食材には季節に合った機能がある

 

今は1年を通して色んな種類の野菜が手に入ってしまうので、日本の都心部において「旬」というものが意識しにくく、体を冷やす野菜を冬に食べるようなことも私はあります。

 

本来は、冬には冬の野菜を食べることで体を温めたり免疫を高めることが理想的と考えます。

 

例えば、ビタミンCといえばレモンが想像される方が多いと思いますが、意外なことにレンコンはビタミンCの含有量も豊富で食物繊維もしっかり摂取できます。

 

しかしながら、なかなか都心部においてお手本のような食生活を続けることが難しい方もいらっしゃることと思います。

 

土用のシーズンに旬の食材や滋養強壮の食材を取り入れて生活するため、医療機関専用サプリメントや、栄養素の注射・点滴も効率的

 

私自身が約3年間、医療機関専用サプリメントや食生活の改善・週1~2回程度の運動によって、リバウンドしにくいダイエットに成功し、風邪をこじらせない体になれました。

 

通年通して根気よく服用を続けることで効果を実感しやすい内容ですが、そんなに服用する習慣を続けられない方もいらっしゃいますよね。

 

そのような方も、土用の期間に合わせて医療機関向けサプリメントで、ビタミンB複合体やビタミンC・ビタミンD亜鉛、ビタミンA、マグネシウムなどを摂取することもおすすめします。

また、即効性を期待したい場合は、にんにく注射(ビタミンB群として、ビタミンB1・2・6などを摂取できるものがおすすめ)、ビタミン・ミネラルの複合点滴(レシピによってはマイヤーズカクテル点滴と呼ばれることがある、カルシウム、マグネシウム、ビタミンB群やCなどを含むもの)、グルタチオン点滴(デトックス、美白美肌効果があるので白玉点滴といわれている)などの栄養素補給方法もあります。

 

旬のもので元気がつくものと考えると土用の丑の日のうなぎを始め、割と高級な食材を摂取するイメージもあります。

 

ちなみに私は毎年土用の丑の日にうなぎは食べられていません(汗)

 

医療機関専用サプリメントでは、薬品基準でサプリメントの製造が行われています。

含まれている成分量の「表示」と本当にサプリメントに含まれる「成分量」の誤差が3%以内の中でコントロールされておりかつ高用量です。

一方、食品基準で作られる市販のサプリメントの場合は成分量の表示との誤差が20%許されていますので、商品による栄養素の量のバラツキは、医療機関専用サプリメントと比較すると大きくなります。

 

また、保存状態や形態(溶液になっているものかなど)によっては、効果的に栄養素を摂取できないことも懸念されます。

逆にカプセルの成分に問題があったり、添加物などの摂取、酸化されてしまった栄養素の摂取をしてしまう場合もありますので、私はサプリメントにおいては、品質が信用できるものを服用されることをおすすめします。

 

 

ビタミンBについて、サプリメントに含まれる量と食材の量との関係


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例えばビタミンB群を例にとって考えてみると、食材に換算すると大量の栄養素がサプリメントに含まれることがわかります。

 

この資料から、患者さんにうなぎの蒲焼を133本食べることをおすすめしている訳ではありませんので悪しからず。

 

ではなぜ、大量の食材を摂取しなくても人間は生きていられるのか。

 

ビタミンB群というのは、B1~12、ベタインや核酸などたくさんの分子が組み合わさった時に吸収や代謝において効果を発揮するものです。

 

うなぎに関していえば、きっと、蒲焼の中に含まれるビタミンB群のバランスが良いのではないかと考えます。また、うなぎ屋さんで一緒に「肝吸い」と呼ばれることもあるかと思いますが、肝のお吸い物も食べれますよね。

うなぎの肝などからは核酸脂溶性のビタミンが摂取できビタミンB群を効果的に働かせたり、免疫力向上に一役買っているのではないでしょうか。

 

また、ビタミンB群について「腸内細菌」の関与もあります。

整った腸内環境を獲得すると、重さにして約1~1.5kgは存在するという腸内細菌達がビタミンB群を合成してくれることもあります。

 

私は、上記のような代謝吸収についても配慮された成分の配合や天然素材の選別を行っている医療機関専用サプリメントを服用して効果が実感できているので、うなぎの蒲焼を食べに行けない方にはおすすめしたいです(笑)

 

 

口腔細菌叢を整え、腸内細菌叢を整え、自分自身にも良い栄養素をチャージする。

土用の期間に健康な体のメンテナンスを。

 

口腔内細菌叢や腸内細菌叢(腸内フローラ、マイクロバイオーム)についても、ヘルシーライフデンタルクリニックで調べることができるようになりましたが、なんと腸内細菌叢については糞便検査なのに、結果の欄に「口腔内細菌」の項目があります。

 

口腔内の菌が腸内まで流れ込み、便にも含まれることが明らかになっているわけです。

 

口腔細菌のケアが意外なことに(?)腸内環境においても影響を及ぼしています。

 

腸内の環境については、平素無害菌や善玉菌と呼ばれる菌を含め、色々な菌のバリエーションや量を増やすことが有効なのではと考えられています。

 

一方、口腔内においては、(現代の一般的な食生活・環境・習慣・歯科治療が続く以上は)悪玉菌の菌数を減らす歯周病治療・クリーニングも必要と考えます。

 

以上、お読みいただき誠にありがとうございます。

 

令和2年のスタートは健康を整える土用という期間について取り上げてみました。

 

ヘルシーライフデンタルクリニックも令和2年に入り、令和元年9月のオープンからの助走期間を終え、来院される方々へ寄与できる内容について現実的に行っていく所存でございます。

 

引き続きご愛顧のほどよろしくお願い申し上げます。

 

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「ヒトは口から美しくなる、長く幸福な人生を支援する」
手塚 充樹 
Mitsuki Tezuka
歯科医師 博士(歯学)
D.M.D. Ph.D.

ヘルシーライフデンタルクリニック 院長

 

ヘルシーライフデンタルクリニック|新橋の歯科一般・口腔外科・小児歯科・矯正歯科 新橋駅日比谷出口より徒歩3分

 

 

 

AGEs(最終糖化産物, advanced glycation end products)について ~健康寿命延伸型歯科医院ヘルシーライフデンタルクリニックの観点から~東京新橋駅内幸町駅徒歩3分ダイワロイネットホテル新橋地下一階 予防歯科・審美歯科

どうも、歯科医師の手塚充樹です。

 

今回は最終糖化産物(AGEs, advanced glycation end products)について記述します。

「体の中の糖とタンパク質がくっついてできた老化物質(なれの果ての物質)」と表現されるものです。

 

また、糖化は体の「焦げ」と表現され、焦げ自体も良くないのですが、体に発生する活性酸素による「サビ」も倍増させることがわかっているため見逃せない存在となっています。

 

当院でも、指先に光を当てて簡易にAGEsを測定できる検査があります。

 

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指先を乗せて光で測定する無痛の糖化度測定検査

 

近年、AGEsについてはNHKなどのテレビ番組で取り上げられることも増えてきていると聞きます。

 

1984年に初めて研究が始まり、2019年現在の35年程度の期間において文献が出版され研究されてきたのがAGEsです。

 

AGEsについてまとめ

AGEsについては、血糖値が高く保たれると、血管内を浮遊しているタンパク質などと非酵素反応(酵素がなくてもくっつける反応)でくっつくメイラード反応というものと関係しています。

しかしながら、AGEs自体そのものがAGEsをつくったり、身体に潜む炎症(歯周炎や歯肉炎、消化管の炎症など)がAGEsをつくったり、虚血やケトン体もAGEsをつくることがしられているそうです。

 

 

一つの経路だけでAGEsが作られるということではありませんので、それだけは知っていただきたいところです。

 

1.血糖値と関係がある

 

2.血管が硬くなる

 

3.顔のしわやしみ・たるみの原因となる

 

4.不妊傾向

 

5.認知症のリスクを上げる

 

6.歯周病原因菌の中にAGEsを産生する菌がいる

 

7.虚血や低血糖もAGEsをつくる

 

8.がんの内部にもAGEsが蓄積する

 

9.食材から入ってくるAGEsとは?

 

10.意外にAGEsが少ない日本食とは?

 

 トピックスを挙げるだけでも結構AGEsでたくさんのお話ができてしまいそうです。

 

蓄積してほしくないものなんだということは、わかってきていますが、最終糖化産物は1種類ではないので複数形のsがついています。

 

糖尿病の治療効果の指標として用いられているHbA1cヘモグロビンA1c)という値は、「糖化ヘモグロビン」といって、赤血球が糖化したものを測定しています。

 

このヘモグロビンA1cもAGEsの1種と呼べます。

 

糖尿病も、合併症が多岐にわたり、病態が複雑なためHbA1cの数値の上下だけを追い求めても本当の治療につながらないこともあるそうです。

 

その理由の一つとして、その他の糖化産物であるAGEsでも説明つく部分があるといわれています。

 

今後、AGEsについて掘り下げた内容もブログに記載できればと思っています。

 

当院で比較的安価に検査できますので調べてみたい方はお気軽にお申し付けください。

 

 

 

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ヒトは口から美しくなる、長く幸福な人生を支援する

手塚 充樹

歯科医師 博士(歯学)

ヘルシーライフデンタルクリニック 院長

 

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パパイヤ100%の発酵フードを糖質コントロールしている私が試してみている経過報告 ~健康寿命延伸型歯科医院ヘルシーライフデンタルクリニックの観点から~ 東京新橋駅日比谷出口徒歩3分予防医療・予防歯科・審美歯科

今回は、パパイヤ100%で丁寧に発酵されたフードサプリメント、イミュナージュ(Immune'Age)について記載します。

 

このサプリメントを私が飲み続けて約2~3か月程度経過しました。

このイミュナージュというサプリメントは、味はとても甘く、砂糖そのものよりも少し甘くないかなくらいの感じです。

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パパイヤ100%で丁寧な発酵をさせた食品



糖質コントロールに利用中

私は、糖質の量はコントロールするように心がけていますので、イミュナージュを摂取するときはなるべく糖質を取らないようにしています。

 

食事方法として出会った本

 「シリコンバレー式 自分を変える最強の食事」という本に出会った影響で、週に3回以上は朝イチでコーヒー豆を手で挽き、グラスフェッドバター(量は空腹感に合わせて大さじ1程度)とMCTオイル(中佐脂肪酸、大さじ1程度)をミキサーで混ぜて飲用しています。

 

シリコンバレー式 自分を変える最強の食事

シリコンバレー式 自分を変える最強の食事

 

 

前の晩の夕飯から睡眠をとり、バターコーヒーを飲み、昼ご飯がスタートするまでの間(16時間程度)は糖質をオフにしたいのでバターコーヒーの日はイミュナージュを飲まないようにしています。

 

ただの断食と違って、体に糖質以外の栄養素を与えながら過ごすことで、脂質代謝を回し、脳へはMCTオイルから体内で変換されたケトン体を栄養源として送り込みます。

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左はお白湯、右がバターコーヒー

そのような生活を始め、ビタミンB複合体・ビタミンD亜鉛・ビタミンC・オメガ3脂肪酸サプリメントなどを補助的に使用してきたことで仕事のパフォーマンスがかなり上がりました。

 

 

バターコーヒーが作れなかった日の栄養素として

平日は、時間が無かったりの理由でブラックコーヒーのみになることがあります(もちろん手で挽くタイプではなく紙のフィルター)。

そんな時に、ブラックコーヒーと合わせて無糖のチョコレートを食べることもありました。

最近わざと意識的に服用しているのがイミュナージュです。

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ブラックコーヒーの苦味と合わせて飲んでます



太ったり、ブレインフォグに悩まされた時期

私は、数年前から栄養を変えることによって、当時75kg➔68kgまでの減量に成功し、お腹のぜい肉が取れることによる動きやすさと、脳がずっとスカッとしている感覚を得ることができました。

元々、小学校高学年の時から歯学部の大学6年生までバスケットボール部に所属し、OBになってからもクラブチームでバスケットボールをしたり大学のバスケットボール部の監督をしていた兼ね合いから、大食漢でお酒も好きなので激しい運動をしないようになってからは太ってきてしまいました。

ジムで運動はしていたものの、部活を1週間に5~6回は運動していた時と比べれば全然少ないですし、大学時代は食べても食べても痩せていくくらいの運動量でした。

 

ジムにちょっと通った程度ではそうそう痩せるものではありません。

 

そんな時に、「シリコンバレー式 自分を変える最強の食事」という本に出合いました。

 

腸内細菌叢や血糖値のコントロールで「バイオハック」

この本の内容でも書かれていますが、腸内細菌叢を含め体の食欲をコントロールする「バイオハック」という考えがあります。

 

アボカドや野菜をたっぷり食べて、フルーツ摂取も夜のご褒美としてクランベリーなどのベリー系から摂取し果糖の摂取量をおさえて食欲をコントロール

 

糖質制限という言葉が独り歩きしていると、栄養療法の勉強をしているとよく耳にします。サラダチキンと水だけを食べるとか、無茶な糖質制限をすると確かに身体によくないですよね。

 

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ただただ糖質を制限するだけではさすがに達成できない

 

脂質代謝、脂質代謝といって、MCTオイルやバターばかりを摂取していてもよくないでしょう。

高脂肪食で腸内に悪玉菌が増えやすくなるということや、食物繊維の摂取量が少ないと腸内に悪玉菌が増えやすくなるということも言われています。

 

また、糖質がただただ悪いかと思えば、適度な糖質で体にストレスをあたえることが逆に良い結果を生むということも言われています。

 

腸内細菌叢への影響を考えて、ただ糖質を減らすことだけではなく、添加物や農薬などの体内・腸内への悪影響を減らす努力も必要

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添加物などは腸内への悪影響も指摘されている

今までの自分の仕事へのパフォーマンス維持のためには、自分の中での「適度な糖質」はやはり、朝は摂取したとしてもイミュナージュ1~2包でしょうか(1包あたりに4.1gの炭水化物)。

 

4.1gの「炭水化物(=食物繊維+糖質)」の中にどの程度食物繊維が含まれているかどうかわかりませんが、1日の砂糖の摂取量は25g程度(ティースプーン6杯程度)には抑えたいので、他でコントロールできていれば4g程度は良いかもしれません。

 

私の場合は、夜も糖質オフにして鍋でタンパク質と野菜を摂取するだけにすることがあるので、眠りの質を高めるために、1包くらいはイミュナージュを飲んでみようかなとも考えています。

 

市販のアイスクリームなどに手が伸びるよりは良いでしょう。

乳製品に含まれる乳糖や果糖ぶどう糖液糖、水あめなどの糖質がそれほど体に良いといえません。

アイスクリームの増粘剤や乳化剤も亜鉛の吸収を妨げるといわれていますので、ピュアなパパイヤの糖質を摂取するほうが比較した場合は良いかもしれません。

 

 

イミュナージュを摂取することでお口の中に期待できること

 

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唾液と絡めるとオリゴ糖ができるとのこと

唾液と混ざることでオリゴ糖ができる

唾液と混ざることでマルトオリゴ糖類であるマルトースとマルトトリオースが増加することが分かっています。

マルトオリゴ糖は腸内環境を正常化し、免疫を調整することに役立ちます。

腸内にいい餌を与えるのに役立つかもしれません。

 

摂取した味覚刺激で唾液分泌の促進

この点についてはどの栄養素を摂取したとしてもほとんどの場合で起きることですが、摂取した時の味覚刺激で唾液が出ます。

唾液の中にはお口やのどの粘膜を守る免疫物質が含まれていますので、唾液が出ることは免疫にとってもプラスとなります。

 

 

その他に効果が期待できそうなもの

認知症、糖尿病、抗炎症、抗酸化、放射線防護作用、鉄材との併用による胃の不快感の軽減、肝硬変、職業性ストレスなどについてイミュナージュを用いて調べた文献が存在します。

 

 

まとめ

私は今のところ、砂糖の代わりや間食に使用しています。

普段、コーヒーや紅茶にかならず白い砂糖を入れている方や、添加物があるお菓子を食べることが多い方など、代替えの甘味としては取り入れる価値があるかもしれません。

 

カーレースのF1で、アストンマーチンのチームがドライバーの健康維持のために導入していたり、イギリスのプロラグビーのチームが導入していたり、天然のパパイヤしか使用していないということでローマ法王にも贈呈されたことがあったりと、意外と(?)海外での認知度の方が高いイミュナージュです。

 

今後、私の方でもいろいろと試しながらさらに自分の健康状態にどう作用するか、探求していく方針です。

今回も読んでいただき誠にありがとうございます。

 

 

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ヒトは口から美しくなる、長く幸福な人生を支援する

手塚 充樹

歯科医師 博士(歯学)

ヘルシーライフデンタルクリニック 院長

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がん治療の効果にも腸内細菌叢がカギ(?)見逃せない腸内環境(マイクロバイオーム、腸内フローラ) ~健康寿命延伸型歯科医院ヘルシーライフデンタルクリニックの観点から~内幸町・新橋駅徒歩3分予防歯科・審美歯科

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どうも、歯科医師の手塚 充樹です。

一般的ながんの診断や治療方法についてはある程度下記リンクに記載しているので詳しくはこちらをご覧ください。

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がんの種類が細分化されつつある

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オーダーメイドの治療法の提案へ

 

一般的にがんは上皮性(癌)と非上皮性(肉腫)の2種類に大別されています。

 

最近は、病名や病期分類が一緒だったとしても、「この人のこのがん細胞の特徴がこうだからこのようなアプローチで治療する」など、細分化された診断と治療計画立案が可能になってきています。

 

 

抗がん剤で治癒が期待できる悪性腫瘍もある

 

急性骨髄性白血病急性リンパ性白血病、ホジキンリンパ腫、非ホジキンリンパ腫、胚細胞腫瘍、絨毛がんなど抗がん剤の治療によって治癒が期待できるものもあります。

 

抗がん剤は副作用の関係で悪者にされることもしばしばありますが、頼ることで治癒が期待できるものもあります。

 

 

抗がん剤で効果は期待できない悪性腫瘍もある

主に、肝がん、悪性黒色腫甲状腺がんなどはなかなか抗がん剤では効果が期待できないといわれています。

 

 

抗がん剤は服用していることを隠さずに問診で伝えていただきたい

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問診の時に伝えずらいことも教えていただくことで安全につながることも

 

代謝拮抗剤として代表的な薬剤に、メソトレキセート(葉酸代謝拮抗剤)という薬があります。この薬は高濃度ビタミンC点滴との併用は禁忌となっています。

歯医者だから関係ないと判断せずに、薬の情報は必ず歯科医師にも提示してくださいね。

ほか、フルオロウラシル(ピリミジン拮抗剤)という薬は、副作用として下痢や骨髄抑制のほか、口内炎もあります。

 

 

 

近年登場した免疫チェックポイント阻害剤

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オプジーボの名で世に広まっているのがこの免疫チェックポイント阻害剤です。

がん細胞はもともとその方の細胞ががん化しているわけなので、いわばその方の体の一部です。

賢いがん細胞はその事実を利用して、免疫を担当する細胞のパトロールをうまく逃れることができます。

 

普通、アレルギーや自己免疫疾患にならない限りは、自分で自分を痛めつけるようなことはしませんよね。

 

この、がん細胞が自分の免疫担当細胞から隠れるために利用している免疫チェックポイントという部分に作用する薬が登場しました。

 

 

免疫チェックポイント阻害剤の効果が腸内環境によって変化する

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この免疫チェックポイント阻害剤ですが、腸内環境が違うことによって薬の効果が違うというデータが出ています。

フィーカリバクテリウム属やクロストリジウム属などの酪酸産生菌といわれる菌が多い方々のほうが無増悪生存期間が長かったが、バクテロイデス属が豊富な方ではその逆の結果が出たということです。

 

短鎖脂肪酸といって、酪酸や酢酸などが腸内で豊富に産生されているとよいと考えられているのですが、そのような酸を作ることができる菌がフィーカリバクテリウム属やクロストリジウム属といわれています。

 

先日は、医院のブログで、良い腸内環境が骨の形成を促進するという内容を記載しました。

リンクはコチラ

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さらに、良い腸内環境が、薬の効果にも影響を及ぼすなんてすごいですね。

 

この免疫チェックポイント阻害剤というお薬はまさに、「免疫」に作用するお薬なので、免疫の要といわれいる腸内環境が整っていれば、免疫チェックポイント阻害剤の副作用である自己免疫反応的なことも適度に抑えてくれるということなんだと思います。

 

 

自分の腸内環境がどうなっているか、最近検査依頼を出したので、その結果が出たらまたご報告したいと思います。

 

今回も読んでいただきありがとうございます。

 

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ヒトは口から美しくなる、長く幸福な人生を支援する

手塚 充樹

歯科医師 博士(歯学)

ヘルシーライフデンタルクリニック 院長

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アルツハイマー型認知症と歯周病や歯周病原菌の関わりについて 健康寿命延伸研究会歯科医院ヘルシーライフデンタルクリニックの観点から 新橋駅日比谷口

 

今回も読んでいただきありがとうございます。

 

先日、某テレビ番組でも紹介されていました。

 

もったいぶる必要ないですね。

 

さんまさんが出演されているホンマでっかTVです。

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脳に菌が?



その中で取り上げられていたのが、アルツハイマー認知症歯周病原菌の関わりです。

 

歯科医師認知症予防の最前線に立て」

 

と、レギュラー出演されている先生が仰っておりました。

 

ヘルシーライフデンタルクリニックとしては、健康寿命延伸をうたっており、歯科医師の先生ではない先生から認知症予防のお話をしていただけるとは思いませんでした。

 

まさに、歯科医師が全身の疾患の予防の最前線に立てるように日々精進しています。

 

今回の内容は、歯周病原菌のPorphyromonas Gingivalis という名前の菌が、血液脳関門を突破し脳内に侵入し、その菌が持つ毒素(ジンジパイン)がアルツハイマー認知症の原因となるアミロイドβを産生するというものでした。

 

この内容は、「サイエンス」という世界的にも著名な権威のある論文雑誌に投稿されています。

医学系科学論文雑誌で、「ネイチャー」「セル」「サイエンス」といったら、世界的に権威のある雑誌の3強といったところでしょうか。

 

日頃から当院にてお話をさせて頂いている、「歯肉出血から約70秒後には腕の静脈に菌が」という話の結果として起こる出来事のひとつです。

 

歯周病の予防で綺麗な脳に

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脳を健康に

今回は、詳しい内容について医院のホームページの方で記述していますので、ご興味のある方はご一読いただけましたら幸いです。

 

リンクはこちら

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ありがとうございました。

 

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ヒトは口から美しくなる、長く幸福な人生を支援する

手塚 充樹

歯科医師 博士(歯学)

ヘルシーライフデンタルクリニック 院長

 

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ロコモティブシンドローム、サルコペニア、フレイルと歯科・栄養素・代謝の関係 ~健康寿命延伸型歯科医院ヘルシーライフデンタルクリニックから予防・かみ合わせ・栄養情報~ その1※続編あり


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ロコモティブシンドロームサルコペニア、フレイルとは?

歯科医師の手塚 充樹です。今回も読んでいただきありがとうございます。

 

ロコモティブシンドローム(locomotive sindrome)とか、サルコペニアという言葉はご存知でしょうか。

 

似たような意味合いを持つものの、意味には若干の違いがあります。

 

ロコモティブシンドロームは、加齢変化や身体の衰えによって一般的に併発してくる、変形性関節症や骨粗鬆症などがきっかけとなり、

「運動器の障害のために移動機能の低下をきたした状態 」

引用元 日本整形外科学会

 

サルコペニアとは、「加齢や疾患に伴って生じる骨格筋量と骨格筋力の低下」のことです。サルコペニアが筋肉に対してフォーカスしている言葉であるため、ロコモティブシンドロームとは指す範囲や意味合いが少し違います。

以下引用文をお読みください。「サルコ」という言葉自体の語源が「筋肉」なんですね。

サルコペニアという用語は、Irwin Rosenbergによって生み出された造語で、ギリシャ語で筋肉を表す「sarx (sarco:サルコ)」と喪失を表す「penia(ぺニア)」を合わせた言葉です。

 EWGSOPサルコペニアの診断基準によると、サルコペニアは、1.低筋肉量を裏付ける証拠に加え、2.低筋力、あるいは3.低身体機能を満たす場合に診断されます。

※EWGSOP:European Working Group on Sarcopenia in Older People

                                    引用元 https://www.tyojyu.or.jp/net/byouki/sarcopenia/about.html

 

フレイルとは、「虚弱」な状態になっていることを指します。

フレイルは、海外の老年医学の分野で使用されている英語の「Frailty(フレイルティ)」が語源となっています。「Frailty」を日本語に訳すと「虚弱」や「老衰」、「脆弱」などを意味します。日本老年医学会は高齢者において起こりやすい「Frailty」に対し、正しく介入すれば戻るという意味があることを強調したかったため、多くの議論の末、「フレイル」と共通した日本語訳にすることを2014年5月に提唱しました1)

 

引用元https://www.tyojyu.or.jp/net/byouki/frailty/about.html

 

今回はサルコペニアに焦点を当てて記述します。

 

人生100年以上時代においては、「加齢」という現象の個人差が大きくなる

これからの時代、人生100年時代、場合によっては人生180年生きることができるというように述べる本の著者も出てきているほどです。

「加齢に伴って生じる」という言葉ですが、寿命自体が各人においてかなりバラつきがでそうな昨今において「加齢」という言葉を適切に使うことが簡単ではなくなってきています。

では、どんなことが原因で全身の筋肉量の低下が起こるんでしょうか。

栄養素のバランスや食べる量の減少などいろいろなことが関与していますが、今回はその中でも歯科からの健康寿命延伸の観点から述べたいと思います。

 

 

サルコペニアという状態で筋肉が減った場合に起こる恐ろしい事態とは

筋肉が減ってふらふらすることで、何かの拍子に階段から転げ落ちてしまったり転倒をすることで足や肋骨を骨折してしまったりすることで、寝たきり生活が始まってしまう場合も少なくありません。

いわゆる「健康寿命」を失いかねないのがサルコペニアなのです。

 

 

サルコペニアと歯科の間の5つの関係 ~健康寿命延伸型歯科医院の観点~

このブログを読んでくださっている方の中には、歯科とその身体の虚弱の間にどのような関わりがあるのかよくわからない方もいらっしゃることでしょう。

以下、5つにまとめました。

 

  1. 普段の食生活と筋肉量の維持の関係性とは

  2. 歯科治療と習慣的に食べられる食材の変化「オーラルフレイル」

  3. 歯の痛みや喪失と食習慣の負のループ

  4. 歯を失うだけでも筋肉量が減少する

  5. いざ噛めるようになったときに気を付けるべき食習慣とは

 

今回は目次の中の1と2を取り上げて記述しますね。

 

 

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 1.普段の食生活と筋肉量の維持の関係性とは

歯科口腔領域において、食生活の影響がお口の中にダイレクトに現れやすいということがあり、私の中では特に切っても切れない関係となっています。

 

人のタンパク質は体の中にプールされている 

 肉や魚、大豆などに含まれているタンパク質ですが、これらは分子量が大きい「タンパク質」という状態から、分子量が小さい「アミノ酸」という状態まで分解され、体内にプールされます。

 

 貯蓄されたアミノ酸プールの中から、体の中の状況に合わせて新たなタンパク質を作り出す行為(同化)や、タンパク質を壊す行為(異化)を体が行います。

 三大栄養素である糖質、脂質、タンパク質ですが、これらは人のガソリンのようなものでエネルギー代謝の要なので三大栄養素と呼ばれています。

 

この3種類の栄養素の中から、糖質や脂質を主体としたエネルギー代謝が行われていればタンパク質を作る(同化)がスムーズに行われ、傷を治したり、免疫を上げたり、精神を安定させる分子を作り出したりする方向性の動きを取りやすくなると考えられています。

 

タンパク質の摂取量が少なすぎたり、脂質代謝などエネルギー代謝が落ちると筋肉を分解してアミノ酸を体に供給しようとする。

 

さきほどご説明したように、アミノ酸のプールは必要に応じて使われていくのですが、アミノ酸プール自体が少なくなってくると、人は自分の体の中のタンパク質を壊してアミノ酸を補填しようとします。

その体の中のタンパク質として壊されるものが筋肉です。

 

筋肉を分解してアミノ酸を供給する行為が繰り返されると筋肉が痩せる

Ⅱ型糖尿病が進行してしまった方などにみられる、痩せるという状態。

もともと、糖尿病予備軍といわれる方々は、基本的に肥満であることが多いですよね。だから、メタボリックシンドロームの検診で腹囲(ウェスト)を測ったりするわけですよね。

しかしながら、糖尿病の方の病態が進行してくると痩せてしまうことがあるんです。

痩せ始めたということは、体がエネルギー源として糖質や脂質をうまく使えなくなり筋肉を壊してなんとかエネルギーにしようとし始めた可能性があります。

 

糖質代謝や脂質代謝が著しく低下すると筋肉を代謝してエネルギー代謝しようとしてしまうため、「重度糖尿病の人が痩せ始めたら危険」といわれています。

 

タンパク質は筋肉量の維持だけではなく、傷の修復や免疫能の維持、精神安定のためにも使われるので大事

 タンパク質は体を維持していくために必要不可欠だということと、体の中の筋肉とも関りがあるということをお伝えいたしました。

 

 

 

2.歯や口の病気と習慣的に食べられる食材の変化「オーラルフレイル」

噛めなくなったり歯が痛いとき、うどんやお粥などを食べるようにしていませんか?


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歯に何かしらの問題があるときに気を付けていただきたいのが、「糖質偏重食」になっていないかということです。

どうしても、ナッツ類や、赤身のお肉などは歯ごたえがあり、噛むために力が必要な場合もあり噛む回数も必要になってきます。

そのため、歯が痛いときに柔らかいものを食べた方が良いだろうということで「うどんにしておこう」というようになりませんか。

 

「うどんとかなら食べられるし生きていくにはなんら問題ないだろう」

 

実は、落とし穴がここにあります。

 

知らず知らずのうちに低タンパク質状態やビタミン不足になることも

あまり噛まずに栄養があるものを摂ろうと考えた時に、うどんや、お粥、他お手軽にコンビニなどでゲット出来る糖類を含んだゼリーや栄養ドリンクを摂取する方もしらっしゃるのではないでしょうか。

 

その場しのぎとして栄養素の供給が間に行ったとしても徐々に身体は糖質偏重食の影響を受け始めるでしょう。

 

 

糖質偏重食による影響を受けやすいのが血糖値の乱高下や口腔内のプラーク沈着

 私が普段臨床の中で、来院される方のお口の中の環境と食生活を照らし合わせてみると、糖質偏重食の方は歯を失っている割合や歯垢プラーク)や歯石の沈着について多い傾向があります(私の肌感です)。

 

プラーク沈着やかみ合わせの変化によって歯周病やむし歯(う蝕)の発症

プラークだけではなく、歯を失うことによってかみ合わせの力のかかり方やプラークの溜まり方が変わることも原因となっているにせよ、新たな歯科疾患が発症してしまうリスクが高まります。

 

 噛み応えのある肉やナッツなど良質なたんぱく質の摂取が難しくなってくる

 

どうしても、現代において、柔らかくて食べやすいものって、お粥やうどん、バナナ、プリン、ゼリーなど糖質を含んでいる物が多いですよね。

それでおなかを満たしてしまうと、ビタミン・ミネラル・タンパク質の摂取量が減りがちになってしまいます。

 

明らかになってきているビタミン類の不足による筋肉量の減少

私が確認できたまででも、ビタミンCやビタミンDの摂取によって筋肉量の維持および運動機能の維持ができたという論文があります。

これによって、肉類魚類やナッツ類を食べられなくなることだけが原因ではなく、ビタミン類についても筋肉にかかわっていることがわかります。

 

引用元:ビタミンC不足は筋萎縮と身体能力の低下をもたらす S.Takisawa T.funakoshi Vitamins(Japan), 93(9), 401-403(2019)

 

 

次回は、3.歯の痛みや喪失と食習慣の負のループの部分から記述したいと思います。

 

読んでいただきありがとうございます(^▽^)/

 

 

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歯科医師 博士(歯学)

手塚 充樹 Mitsuki Tezuka

ヘルシーライフデンタルクリニック院長

healthylife-dental.com

 

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薬剤の多剤併用について ~健康寿命延伸型歯科医院、予防医学、栄養医学の観点から~

薬剤の多剤併用による副作用について

認知症、体のふるえ、歩行困難など多剤併用が原因であることも

今回のHLDC院長手塚充樹のブログは、薬剤の多剤併用によるリスクについて私見を交えて綴りたいと思います。

 

当院では、歯周治療や審美歯科、むし歯の治療・予防、健康寿命延伸に働きかける保健指導(日々の食材選びなど)、健康維持に働きかける内容として医療機関向けサプリメント・点滴療法などをご提供しております。

 

お薬を飲んでいることを主治医の先生へ伝えていますか

みなさまは普段、生活習慣病やその他のご病気や痛みへ対応のためにお薬を飲んでいらっしゃいますか。

 

薬剤には目的の効果があります。

ほとんどの薬が、服用すると確かに作用して目的の効果を発揮します。

 

しかしながら、薬剤の作用は一つだけではありません。「副作用」というものをご存知かと思います。

 

「主作用」と「副作用」すべて合わせてその薬の「作用」です。

 

私は、薬の作用は強く出る作用を「主作用」として扱っているだけで、「副作用」もその薬のれっきとした作用だと考えています。

 

みなさまは主治医の診察の結果、必要と考えられるお薬を服用されていることと思いますが、

 

歯科医院においては、来院される方のお薬の種類が5種類を超えて多い場合は、主治医が違う科に複数おられて、各先生からお薬が複数処方されて、その結果多剤併用状態になっておられる方が多いです。

 

栄養素の代謝を下げてしまうお薬もある

コレステロールを下げるお薬

コレステロール値が高くなる疾患である脂質異常症高脂血症)のお薬の中には、脂質の代謝を下げるお薬もあります。

 

血液検査の上では、目的のコレステロールの値が下がるので、治療がうまくいっているように

脂質代謝が下がると、エネルギー代謝に影響がでたり、傷の治りが悪くなったり疲れやすくなる可能性もあります。

 

本来は、脂質代謝そのものを改善させて悪玉コレステロールと呼ばれる本来は脂質代謝の1役を担っているコレステロールにも働いてもらう体にする方が望ましいのですが、お薬を服用せざるを得ない場合はそのような副作用が起こることもあります。

 

胃酸の分泌を抑えるお薬

胃酸の分泌を抑えるお薬(プロトンポンプ阻害薬PPI)については、逆流性食道炎や胃のむかつきなどに対してよく処方されることがあるかと思います。

 

胃酸の分泌が抑えられることで胃のむかつきなどの症状が抑えられるため安心はしますよね。

 

しかしながら、胃酸の働きの中には消化吸収という非常に大事な要素があります。

 

タンパク質代謝ビタミンB12の吸収など、胃酸がないとうまく働かない機構もあります。

 

以上のように単剤でも複数の作用がでることがあります。

 

 

多剤併用により、肝臓の代謝能力を超えてしまう

薬剤が5~7種類以上などの多さになってくると、肝臓や腎臓での代謝能力を超えて、副作用が強く出すぎてしまうことがあります。

 

薬剤の多剤併用が原因で寝たきりや認知症になってしまうことも

不眠症のお薬や、体の震えを抑えるお薬など副作用が出やすい薬の場合は、薬の副作用が強くですぎてしまったことが影響して寝たきりを余儀なくされてしまう例すら報告があります。

 

少数派ではありますが、薬害研究をやられている医師の方もいらっしゃるほどに薬の使い方には注意を払う必要があります。

 

 

健康寿命と薬とのお付き合いには深い関わりがある

みなさんは「健康寿命」という言葉をご存知でしょうか。

「平均寿命」とは意味が異なります。

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健康寿命と平均寿命の差。約10年のギャップがある。

 

健康寿命」とは、人が寝たきりになる前の自立できている期間のことをさします。

 

そのため、お薬の多剤併用によって寝たきりになってしまった方は、健康寿命が終わってしまった状態とも言えます。

 

ご家族の介助が必要になってしまうため、ご家族の気分が暗くなってしまったり、いろいろと試練に悩まれることもあるかと思います。

 

 

健康寿命が一旦終わってしまったとしても、お薬の見直しによって引き戻せることもある

実例として複数の例を私だけでも見たことがあります。

脳や体へ与える悪影響や分子を排除し、脳や体がほしがっている分子を供給してあげることで劇的な回復を遂げた例もあります。

 

健康寿命延伸のためには、「西洋医学」だ「東洋医学」だ「統合医療」だと分類したり、ある医療のやり方を否定したり、派閥を作っている場合ではなく、複合的にその方の代謝状態などに気を配りながら改善の方向へ向かっていくようにする視点が大事だと考えます。

 

薬に限らず、食べ物でも代謝を阻害していて症状が出ていることもある

そもそも論ですが、なぜ薬を服用しなければならなくなったのでしょうか。

 

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ドミノ倒しのように体が悪くならないように原因を探るべき

 

サプリメントの中には、服用している薬剤の作用を強めてしまったり減弱してしまったりすることがあります。

 

ある例では、高血圧症の患者さんが良かれと思って血圧を下げる薬とサプリメントを併用したところ、血圧が下がりすぎてしまったことがあったそうです。

 

私見ですが、確かに、サプリメントを服用する際にも作用については気を配る必要があります。

 

しかしながら、マグネシウムなどのサプリメントの摂取によって血圧がそんなに下がるのであれば、薬と相性の悪いサプリメントを止めるのではなく、薬を止める手も一つの選択肢かなとは思います。

 

栄養素などの分子で体調が整うと副次的に他の部分にも改善がみられることがありますので、よりプラス思考になれたりもっと健康になりたいといういい欲がでてくることもあります。

 

その結果、他の疾患を防げたり、服用する薬を減らせたら良いですよね。

 

薬剤ではないが、慢性炎症も敵。

歯科疾患からも菌血症などを伝って慢性炎症が肝臓や血管へ負担をかけることもある

 

代謝を正常にするにあたって炎症のコントロールは第一に大切であると考えられています。

 

以上、長文をお読みいただき誠にありがとうございます。

 

全身への慢性炎症にも気を配りながら、薬の量を最適化し、長い健康寿命を獲得するための情報となっていただけたら幸いです。

 

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歯科医師 博士(歯学)

手塚 充樹 Mitsuki Tezuka

ヘルシーライフデンタルクリニック院長

healthylife-dental.com